
ー唯の永久Photoshopエディションであった「Photoshop Elements」、3年ライセンスへ変更。ユーザーにとっての課題
長らく親しまれていたAdobe の写真編集ソフト「Photoshop Elements」が、2025年版から大きなライセンス形態の変更を迎えました。
これまで、Photoshopシリーズの中で唯一「買い切り方」のライセンスを継続していたElementsですが、2024年版までで買い切りライセンスは終了し、2025年からは3年間の実質的なサブスクリプションライセンスへと移行しています。
価格は据え置きながらも、この変化は多くのユーザーにとって注目するポイントとなっています。
Photoshop Elementsの背景と変遷
Photoshop Elementsは、プロ向けのPhotoshopとは異なり、写真の整理や簡易編集を目的としたソフトとして長年支持されてきました。
基本的な操作感や主な機能は通常のPhotoshopと同様であり、個人のWebサイト・ブログに公開する用の画像調整や動画共有サイトに投稿する際に設定する「サムネイル」の作成などで重宝されているソフトウェアです。
これまでのバージョンは、一度購入すればずっと使い続けることが可能な「買い切りライセンス」が大きな特徴であり、定価も2万円以下と、非常にお手軽なことから特に、個人ユーザーにとって非常に人気がありました。
しかし、AI技術の深化と新機能の搭載の影響か、Adobeは2025年版から「3年間のライセンス」、つまり、実質的なサブスクリプションプランへと変更されました。
このライセンスでは、購入後3年間は追加料金なしで使用可能です。ただし、3年を過ぎると利用権が失効し、Editorへのアクセスができなくなります。一方で、写真整理に便利なElements Organizerのメディアカタログは、引き続き無期限でアクセス可能です。
ユーザへの影響と課題
この変更は、一見すると買い切りプランと変わらないように思えますが、以下のような課題が考えられます。
- 更新不要の買い切りライセンスとは異なり、3年後の再購入や別プラン(CC契約など)が必要になる
- 3年後の再購入が必要なため、ユーザーの判断にとっては[半永久的に]料金を支払い続けることが必要
特に、今まで「一度買えば永続的に使える」安心感を持っていたユーザーにとっては、この変化は心理的な負担となるでしょう。また、「Photoshop Elements 2025が発売されたら購入しよう」と検討していたユーザーにとても、大きな負担となることが考えられます。
その他の選択肢 – フリーソフトや別ソフトを探す
Photoshop Elementsのライセンス変更により、他の画像編集ソフトへの乗り換えを検討するユーザーも出てくるでしょう。実際、以下のようなソフトウェアが無料または比較的安価な代替手段として注目されています。
- GIMP(無料)
→オープンソースでありながら高機能で、Photoshopの代替として世界中で使われています。ただし、操作感はPhotoshop Elements とは大きく異なるため、慣れるまで時間がかかるかもしれません。 - Affinity Photo 2(買い切りライセンス・数千円で購入可能)
→買い切りライセンスのソフトウェアです。UIや操作感はPhotoshop Elements に比較的近いです。インターネット上の記事では「Photoshop とまったく同じ使い勝手だ!」といった内容の記事を公開している方がいますが、細かい操作や仕様は若干異なります(Photoshop と Affinity Photo を両方使用している管理人の感想です) - CanvaやPhotopea(ブラウザ型)
→簡易的な編集やデザインが可能で、特にサムネイル制作やSNS投稿には十分対応できます。
これらの選択肢を知っておくことで、自分の用途や予算に最適なツールを見つけやすくなります。
変化は新たなスタートの機会でもある
Photoshop Elements のライセンス形態変更は、単なるビジネスモデルの移行だけではなく、ユーザーにとっても新しい使い方や選択肢を考える機会です。
確かに、Photoshop のAI機能は、とてつもなく素晴らしいものです。著作権に一切問題のない画像生成が可能など、様々な点でも非常に有益です。
この記事のトップに掲載している画像も、Photoshop(2025)にて生成しています。